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全身性エリテマトーデス(SLE)の診断基準


1 頸部紅斑
2 discoid皮疹
3 日光過敏症
4 口腔内潰蕩
5 関節炎
6 蛋白尿(1日0。5g以上)または尿円柱
7 痙攣発作、または精神症状
8 胸膜炎、または心外膜炎
9 溶血性貧血、または白血球減少(4000以下)、またはリンパ球減少(1500以下)、または血小板減少(10万以下)
10 DNA抗体、またはSm抗体、またはLE細胞、またはWassermann反応偽陽性
11 蛍光抗体間接法による抗核抗体

※以上、11項目中4項目以上陽性所見あればSLEと分類・診断される。

 わが国の患者数は、成人で23、000人、そのうち女性が90%、小児は1、000人弱という統計がある。代表的な膠原病で、自己免疫疾患でもある。生体が自己の細胞内成分に対して自己抗体を

つくることで発症し、慢性に経過する炎症性疾患で、経過中寛解と再燃を繰り返し、多臓器障害をともなう。

1)遺伝的素因

 同一家系内での発疱、しかも女性同士に多いことがわかっている。男性同士は少ないこと、一卵性双生児におけるSLEの一致率(約70%)が、二卵性双生児よりも高いことなどの事

実から、遺伝的素因があると考えられている。

2)免疫制御機構

 生体は、自己成分に対しては免疫反応が起こらないように調節されているが(免疫寛容)、その調節機構に破綻をきたすため種々の自己抗体が産生され、多彩な病像を呈する。

3)誘因

 紫外線、薬物、感染(ウイルス)などが誘因として考えられる。そのほか、成人では、妊娠・出産、ストレス、異物注入(アジュバント病)も発症誘因となる。

1……診断

 成人SLEに用いられている診断基準を表1に示す。小児では、補体価の低値を示す例が多いのでCH、の低下をこの11項目に加えると診断率が上昇する。小児SLEでは、ループス腎炎

合併例が多く、 SLEの予後は腎炎の進展に左右されると考えられている。

 検査所見としては、抗核抗体陽性、赤沈値亢進、抗DNA抗体陽性、血清補体価低下、リンパ球減少、白血球減少、蛋白尿、貧血、 CRP陽性、血小板減少、抗Sm抗体陽性などがある。

2……治療

 治療の基本は副腎皮質ステロイド剤である。経ロプレドニソロン(PSL)1~1。5mg/kg/日を朝1回服用から始めて、漸減してゆく。腎炎、中枢神経症状をともなう例では、 1。5~

2mg/kg/日から開始する。

 最近は、メチルプレドニソロン(mPSL)を800~1000mg/日、連続3日間を1クールとするパルス療法を、従来より早期から使用する傾向がある。

 副腎皮質ステロイド剤に反応が悪い場合、免疫抑制剤としてミソリビン100~150 mg/日や、シクロホスファミド(CP)パルス療法として500~1000mg/m2 (体表面積)を、月1回点滴

静注する方法もある。また、血漿交換療法を併用することもある。