原発性高脂血症と続発性高脂血症


 血液中のコレステロールやトリグリセライド(中性脂肪)が増加した状態をいう。

1)原発高脂血症

 原因疾患のないもの。家族性(遺伝性)と非家族性(散発性)に分けられる。

2)続発性高脂血症

 何らかの基礎疾患に続発するもの。糖尿病、肥満、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群などが原因となる。

 1)の中では家族性高コレステロール血症が比較的よくみられる。高脂血症は通常無症状であるが、動脈硬化を促進し、特に冠動脈疾患(虚血性心疾患)の誘因となることが重大な問題である。

1……診断

1)血清脂質を測定して正常値を越えれば高脂血症と診断される。近年わが国の小児の血清コレステロール値は増加傾向にあるが、 200 mg/d / 以上は高値といってよい。

2)高脂血症をきたす基礎疾患について検索する必要がある。

3)原発性の場合は家族歴が重要である。家族の検査が必要になることもある。


2……治療

1)続発性の場合は原疾患を治療すれば高脂血症は改善する。

2)原発性に対しては食事療法が基本となる。

 ①肥満がある場合はカロリー制限を行い、減量を図る。

 ②コレステロール摂取量を制限する。特に、卵、マヨネーズ、ベーコン、ソーセージやファーストフードなどを制限する。

 ③動物性脂肪を減らし、植物性脂肪を増やす。砂糖を減らす。食物繊維の摂取を増やす。 

 以上の注意点を一言でいえば、昔ながらの和風の献立が優れているということである。

3)適度な運動を毎日続けることが大切である。

4)高脂血症の程度が強い場合は薬物療法が行われることもある。

血清脂質の測定値は食事の影響を受けるため、採血は12時間以上の絶食後が望ましい。

近年わが国の小児の血清脂質は上昇傾向にあるが、これはおもに食事の洋風化とインスタント食品やファーストフードの隆盛が原因である。ファーストフードはできるだけ避け、和食の献立を増やすよう、栄養士と協力して指導する。

合併症が起こるまでは、患児は自覚症状がないため治療がおろそかになりがちだが、心疾患の危険性や治療の必要性について教育することが大切である。