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血管内治療のコイル塞栓術について

コイル塞栓術とは、脳動脈瘤の中に白金製の針金(プラチナコイル)を詰め込んで切り離し、脳動脈瘤内で血液を固まらせてしまうというものです。開頭するわけではなく、血管を介して脳動脈瘤の治療をする血管内治療です。

コイル塞栓術は、いわゆる心臓カテーテル法と同じで、大腿動脈からカテーテルを入れてX線で透視しながら脳動脈瘤にまで到達させ、そこで動脈瘤の処置をします。

具体的には、動脈瘤の腔内にプラチナコイルを挿入し、動脈瘤内にコイルがとぐろを巻いている状態にしてから、電流を30秒ほど流すとコイルとカテーテルの間の連結が切断されることになります。そして、ゆっくりとカテーテルを引き抜いてくるという手段です。

動脈瘤の腔内に残されたプラチナコイルには、血液中の赤血球がどんどん付着して血塊がつくられるので、腔の中には流動性のある血液はなくなってしまいます。

したがって、もはや動脈瘤が拡大することもなくなり、動脈瘤の壁が伸展して破裂するのを防止できることになります。

たしかに、風船はあまり膨らませると破裂しますが、これは風船の壁に空気の圧力が過剰にかかったためといえます。でも、風船内の空気を仮に固体に変えてしまえば、固体は気体や液体と違って、それ自体が大きくなることはないので、風船が膨らみすぎることはなくなるはずです。

流動性のある血液を凝血塊に変化させてしまえば、それは固体ですから、全身の血圧の上昇に応じてより大きくなることもなくなります。しかも、動脈瘤の壁と凝血塊は癒着するのでいよいよ動脈瘤の破裂は防止できることになります。