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モルヒネ製剤による便秘には大建中湯が効く

緩和ケアの現場では、痛みを和らげるためにモルヒネ製剤を用いることがあります。以前は麻薬であるモルヒネ製剤の使用は非常に慎重に行われましたが、最近の考え方では、痛みを緩和する目的が十分に達成できるだけの量のモルヒネ製剤を使うことが推奨されています。この場合に問題となるのが便秘です。モルヒネ製剤により腸管の動きが抑制され、頑固な便秘をきたすことがあります。西洋薬の下剤で便を出させようとしてもなかなか出ない頑固な便秘となった場合、治療に難渋することがありますが、こうした場合に注目されているのが大建中湯です。外科手術後の腸閉塞を予防できるだけでなく、大建中湯は腸管を温めて弛緩させる作用があります。下剤をいくら飲んでも腸管がかたくなって動かない場合には効かないことがありますが、そうした場合にも全く作用の異なる大建中湯が役に立つことがあります。

痛みを軽減する役割はモルヒネ製剤であり、漢方はあくまでもその治療がきちんとできるための補助として使うのです。